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slickrun’s diary

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それでも走るか? 504 本物に見えるように“本物”を造る

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      【井上泰幸展】

東京都現代美術館に行ってきました。

特撮美術監督井上泰幸展。

第二次大戦で負傷し左足を失い帰国。家具製作に従事する傍ら高校に通い、その後、日本大学芸術学部に入学。新東宝を経て東宝円谷英二と出会い、「ゴジラ」の特撮美術スタッフとしてキャリアをスタートさせ、数々の特撮映画の撮影セットを制作した人。

数々の作品に関するデザイン画や記録写真、実際に撮影で使われたミニチュアなどが展示されています。

本物っぽく見せる工夫なども紹介されていました。たとえば、火山の噴火を、水槽に塗料を投げ入れ表現したり、軍艦の浮かぶ海面の波を表現するために“寒天”を利用していたり。
実物を忠実に再現する技術、発想を変え利用する閃きには感心させられました。

会場で撮影を許可されていたのがこの「岩田屋ミニチュアセット」。


これは1956年に公開された「空の大怪獣ラドン」の撮影用セットを再現したものです。

本物はもちろん、ラドンが壊してしまったので存在しません。とにかく細かく、精巧な造りで、街の中を人が歩いていそうな雰囲気を生んでいました。

撮影用のセットは、壊されることが前提。
壊すために造る、壊すことで価値が生まれる模型。
決してNGの許されない撮影。
いろいろな意味で、ほんと、大変な撮影だったんでしょうねぇ。

本物に見えるように“本物”を造る。
私は、作品に関してはほとんど観たことはなかったのですが、予備知識がなくても充分楽しめる展覧会でした。

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