【ロシアン・スナイパーという映画】
ランニング後、ストレッチしながら鑑賞。
第二次世界大戦中に実在した、309人のドイツ兵を射殺した女性スナイパーを描いたもの。
Amazonプライムで観ました。
爆弾の音とともに、一瞬にして悲惨な光景と化す戦場。
千切れ落ちてる腕を払い除けながら匍匐を続ける主人公。
銃弾と砲弾の飛び交う音と、爆弾の破裂音。
戦闘描写がリアルです。
ロシア兵のスナイパーもので有名な『スターリングラード』と比べると、淡々と戦闘シーンが続くこの映画は、不気味にも思えてきます。
大学生になりたてだった彼女が率先して兵士になったのは、問題意識の高さ以上に、父親に認めさせたい、という思いがあったからなのか。
厳格な父親、というより、娘という自分の子供が女性であることを認めたくないのか、娘への接し方がまともではない父親。
戦地に赴き、英雄と祀り上げられた娘を見て、厳格な父親がどう思っていたのかが気になるところ。
射撃場でライフルを手に取らなければ、スナイパーとして戦地に赴くことはなかったのでは、と思いましたが、仲の良い友人も戦線に送り込まれた状況から、学生も駆り出されるほど兵力は足りていなかった様子。
スナイパーの基本として、身を隠す術を叩き込まれたことが、単に塹壕に籠もり小銃を乱射する歩兵に比べ、生存可能性を高めたのか。
敵は、狂気の指導者の元で周辺国を侵略するナチスドイツ兵。
日本のような島国と違い、地続きのため、簡単に攻め入られてしまう恐怖。
侵略国の動きに、戦々恐々とするロシア国民。
侵略される側の気持ちが伝わってきます。
日独伊三国同盟の一員である日本も、かつては侵略国だったんですよねぇ。
いろいろ、考えさせられます。
ストレッチしていることも忘れ、見入ってしまった映画でした。