それでも走るか?! 263 気が付いたら加害者に・・・。
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【「SNS暴力」という本】
ブログテーマからは反れますが、今、読んでおいてよかった、と思えた本に関して。
『SNS暴力』(毎日新聞取材班 著)
毎日新聞で連載された、タイトルに関する記事を一冊にまとめたもの。
怖い本です。
しっかりと裏付けられていない情報を、皆が賛同しているからという大衆の心理によって、寄ってたかって個人を攻撃する結果となるSNS暴力。
SNSは良く閲覧していますが、過激な意見や、それに同意する意見も目にします。
対象が政府や企業など、対法人であればまだしも、芸能人など、個人を攻撃する書き込みも少なくありません。
自分が浴びることを考えたら、あれほど苦しく孤独感にさいなまれることはないと思います。
被害は芸能人だけではないようです。
2019年8月、あおり運転の同乗者が暴力をふるう様子をガラパゴス携帯で撮り続けていた「ガラケー女」に、ガラケーすら持っていない人が、犯人に祭り上げられたそう。
確かに、ネットで流れている情報は、その賛同者が多いほど信憑性を増してしまうので、その情報が事実に裏付けされたものなのかどうか、という疑問はもはや生まれなくなり、大衆に賛同し、“いいね”を押すことによってお互いに合意し称え認め合ってしまう可能性は多いにあります。
そして、その被害者となり法的手段に訴えても「権利侵害や名誉棄損の判断は難しい」。
一つ一つの投稿に悪意性が低く、違法性が無くても、被害者一人に束となって降りかかればダメージも大きくなります。
たとえそのダメージで重い精神障害を負っても、単体の書き込みの悪質性が低ければ法的責任を逃れてしまうからです。
叩ける対象が居なくなれば、別の対象物を見つけ叩き始め、賛同に喜びエスカレートしていく行為。
自分が首謀者とならないまでも、ひとたび“いいね”で賛同すれば同じ側に立つことになります。
気軽にできてしまう操作だけに、ヘイトスピーチには一切賛同しない、とか、酔っぱらった時には見ない、など、自分なりのルールを設け、慎重になるべきだと感じました。